多くの死者を出してしまった高速バスの事故。
その後の調べでバス運送会社「陸援隊」では、運転手が日雇い、運行指示書がない、
健康診断を受けさせていないなど、多数の法令違反が発覚しているようです。
これで思い出すのが、労働災害で経験から導き出されたハインリッヒの法則
(1件の大事故の背後には29件の軽い事故、300件の異常がある)。
今回の事故も、取引先からの仕事をこなすことだけに終始して、
とんでもなくいいかげんで、管理など何もしていなかったのではないでしょうか。
国は以前にこの会社を行政処分にしたことがあったようですが、その後は放置
していたといいますので、今回の大事故の前に再監査をして営業停止にしてい
れば事故は防げたかもしれません。
バスに限らず、競争原理を妄信して、適正な管理制度を欠いた多くの規制緩和が
行われた結果が、派遣労働者問題、マンション耐震偽装、今回のバス事故など
多くの問題を引き起こしているように見えます。
次の大きな規制緩和は電力ではないかと思われますが、深刻な問題が起きな
いか心配です。
365日24時間安定供給されることが当たり前の電気が、規制緩和、発送電
分離などでいつ停電するかわからない不安定なものになったら…。