2016年9月23日金曜日

DTM音源の進化

20年程前、まだパソコンの性能が低かった頃、音を出すにはFM音源という音声合成が主流で、本物の楽器の音を録音したPCM音源はX68000など一部の高級パソコンにしか搭載されていない時代、DTM(デスクトップミュージック)を支えていたのは、高音質なPCM音源を搭載したMIDI音源でした。
X68000のPCM音源は約16kHzのサンプリング周波数でADPCMと呼ばれる圧縮を行った形式で、44kHzのCDの半分以下の音質ですが、当時は画期的でした。それでも、ADPCMは容量が大きいので、メモリが2MBとかしかないパソコンで扱うのは大変で、音階の必要がなく再生時間が短い打楽器に使える程度でした。(ソフト的に8重合成など頑張ってました)
一方MIDI楽器は32kHzで録音された1000以上の様々な楽器の音を、ハードウェアでボリューム、音階、ピッチなど様々な加工をして、同時に24和音以上出力する機能を持っている他、リバーブやエコーといった音響エフェクトをかけることもでき、パソコンからMIDIと呼ばれる信号を送ることで制御する音源でした。
大学時代は勉強そっちのけで、このMIDI音源を使ったDTMにハマっていました。
あれから20年、家にはまだSC-88Pro/MU-80といった名機があり、たまに使ってみることもありますが、今ではパソコンが当時よりも恐ろしく進化しているので、外部のMIDI楽器を使わなくても、パソコンだけで高品質な音を出すことができます。
最近知ったのが、QLSO(EASTWESTのQUANTAM LEAP SYNPHONIC ORCHESTRA..長い)という音源です。ソフトウェアの音源で、超高音質で録音したオーケストラ楽器での演奏が可能。当時SC-88Proは40MBの録音データを持っていて、価格は9万円くらいでしたが、QLSOは最も安い11GBの容量のSilverがで約2万円で買えちゃいます。まぁ最上位のPlutinumPlusは200GBで11万円するので、より高品質を求めると現在でもそのくらいの価格にはなってしまいます。本物の楽器を買うことを考えたら安いものですが。
メーカーサイトでデモを聴いてビックリしました。このクオリティがパソコンのソフトだけでできる時代になっているとは。
興味はありますが、今は子育て中なのでココに回すお金はないです…。
→と、思ったらフリーソフトがある。ちょっと遊べそう。