2016年2月27日土曜日

電力自由化でどこを選ぶか

電気の小売自由化が4/1から始まるので、テレビでもどこを選んだらお得か、と盛んにやっています。発電もしない会社が電気を横流しして差額だけで儲けようとするビジネスにしてしまって、本当に消費者のためになるのでしょうか。自前の発電設備を持つ事業者もいますが、発電は大規模に行うほど効率的になるので、小さな発電所を沢山増やしても効率は上がりません。外国では自由化した国は例外なく電気代が自由化前の2倍以上になったそうです。
発電事業者は儲からなければ撤退します。実際に数日前に業界第5位の新電力日本ロジテック協同組合は、差額で儲けが出せなくなって撤退しています。この新電力が滞納した電線を使う託送料金は誰が支払うのでしょう。そして官公庁をはじめとした顧客はどうなるでしょう。結局は電気を使う消費者の電気料金で賄うしかありません。
電力会社が利益を出しにくくなって設備投資ができなくなったら、将来の発電所の建設も難しくなり、設備の老朽化に苦しむことになります。停電も増えるかもしれません。
大規模に公共性を重視して経営する会社が電気を供給しないと、結局消費者が苦しむだけだと思います。