2018年12月1日土曜日

4K/8K放送始まる

数年前の総務省の計画通りに始まりました。
これまでの放送は、MPEG-2という20年以上前に策定された非常に古い方式で映像データを圧縮していましたが、今度は最新のH.265/HEVCという圧縮技術を採用しています。
現在主流な圧縮技術はH.264/AVCなので、その一歩先の技術を採用したことになります。ちなみに次のH.266も開発中らしいです。
総務省のよくある質問を見ると、少し前に注目されてメディアでも話題になった色を肉眼に近いレベルで再現できるHDR(HighDynamicRange)にも対応しているようです。
4K放送を始めるにあたってBSの電波が足りないので、電波の整理をして、今年チャンネルの再編が行われました。


再編にはテレビが自動で対応しました。地デジは地域によってチャンネルが異なるので、チャンネルスキャンという機能で設定が必要ですが、BSにはありません。放送衛星(上空)から電波がくるので、チャンネルは全国共通でスキャンなど必要ないというわけです。

ということで、4K用の新たなチャンネルが6個できたということです。
で、受信するにはBSアンテナとテレビが対応している必要がありますが、まずテレビに関しては今年の秋からやっと4K対応チューナー内蔵テレビが出始めたので、今のテレビが4Kパネルだとしても、4K放送を見るには外付けのチューナーが必要になります。これが安いもので3万円くらいします。BSアンテナも古いものだと買い替えが必要です。
マンションの場合は、共用設備のアンテナが対応していなければ設備の取替えが必要になります。ケーブルテレビなどインターネット回線のテレビ放送を受信している場合は、各会社の対応状況に依存します。複雑です。

ちなみに4K放送の映像は情報量としては1秒間に約500MBというCD1枚近い量になりますが、BS放送は1秒間にたったの3MBくらいしか転送できません(地デジはさらに少なく2MBくらい)。H.265/HEVCはかなり凄いデータ圧縮(映像の人間の目に不自然にならないギリギリのレベルまでデータを削減しまくる)を行っているわけです。