Sunday, August 20, 2017

冷や汁(ひやじる)

本日久しぶりに冷や汁を作りました。
冷や汁とは宮崎の郷土料理で、その名の通り冷えた汁で夏に食べる料理なのですが、焼いたアジの身をたっぷりと入れて非常にうま味のある出汁をごはんにかけ、薬味を乗せてお茶漬けのような感じで食べます。
この料理は奥様の実家から伝承されました。
作り方は、まずアジの干物を普通にグリルで焼いて、身をほぐし、すり鉢に入れてすりこぎですりつぶします。それとは別に味噌とゴマを混ぜたものをガスの直火で香ばしく炙ります。奥様の実家では、このゴマみそを木のしゃもじにくっつけて、ガスコンロで炙ってました。
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余談ですが奥様は「しゃもじ」のことを結婚当初「めしべら」と言っていました。最初に「めしべら出して」と聞いた時は、なんか笑いが止まりませんでした。メシをすくうヘラだから「めしべら」です。毛むくじゃらのオッサンが「おい、めしべらを出してくれ」ならわかりますが…。
調べてみると、呼び名は地域によってどちらかになるようですね。「めししゃくし」などと言う所もあるようです。
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で、その炙ったゴマみそとアジの身をすり鉢に入れ、すりこぎで滑らかになるまでするのです。それをカツオ出汁で溶き、冷やします。氷を入れたりすることも。
最初は生臭いんじゃないかと思ったのですが、そんなことは全くなく、非常に香ばしくてうま味が強いので、初めて食べたときはかなりの衝撃でした。
素晴らしく美味しいのですが、作るのは結構大変です。
奥様は1人では作れないというので、本日も私はアジの皮と骨を取って、身をほぐす係です。
ちなみにこのほぐし作業は、私の実家では「みーする」と言っていました。人にこの作業を頼むときは、「みーして」と言います。どうも父の実家、和歌山の方言のようですが、この便利な言葉は標準語には無いようです。

本日はきゅうり、大葉、豆腐を入れて食べました。奥様だけミョウガ入り。
息子もうまいと絶賛で食べてました。